| 研究名 |
福祉と環境の統合という視点からみたコミュニティケア | ||||||||||||||
| 事業年度 | 平成11年 | ||||||||||||||
| 本研究の目的 | 21世紀を前にして、これまで我々を支えてきた社会、経済等の諸々のシステムの終焉を示すような現象があちこちに見られます。高齢化の問題についても、これまでの社会体制を所与のものとして、その方向性を議論することの行き詰まりは多くの人が認知するところとなっています。そこで今求められているのは、学問領域を越えた立場で知恵を結集し、高齢社会の本質的な意味を再検討しながらこれから迎えようとしている社会に対する新たなビジョンを構築することであると考えられます。 国際長寿センターではここ数年間、以上の問題意識をもとに高齢化の意味をその原点に立ち返って検討する作業を行ってきました。平成10年度には厚生省からの研究助成を受けて「老人と子ども」という3世代モデルを機軸にすえて、その関係を生物学的・心理的・社会科学的な視点から据えなおし、高齢者はもとより子どもを含む多世代の福祉を増進させるような世代間ケアのありかたを構想しました。その研究を通じて浮かび上がってきたのは、ケアにおけるコミュニティや、コミュニティを育む「自然」の重要性でした。 ところで、現実に目を転じてみると、福祉や医療、社会保障に関するテーマと、自然や環境に関するテーマとは別個に扱われ、有機的な関連のもとに統一的な視点から論じられることはほとんどありません。そこで本年度の研究事業では、環境と福祉というテーマを中心に、ミクロからマクロにわたる幅広い視点から今後のケアのあり方や政策のあり方を検討することを目的として調査研究をすすめてきました。 理論編では、すでに現場で経験的に行なわれている「自然」との関わりを通じたケアの基礎となる理論の構築を目的としています。 さらに、すでに本研究がテーマとしているように、自然との調和や共生が人間の暮らしに大切であることに気づき、具体的な実践につなげている先駆的な事例を、日本はもとより広く海外にたずね、その課題や現状を浮き彫りにしました。 <研究会メンバー> 主査:広井良典 千葉大学法経学部助教授
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| 報告書名 | 「地域の『ケア力』とその形成要因についての調査研究 :コミュニティ・環境を含んだケアのあり方を考える」 (A4版 120ページ) |
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| 報告書 刊行時期 |
平成12年3月 | ||||||||||||||
| 本報告書の 内容 |
第1章 「自然との関わりを通じたケア」の意味するもの 1.ケアにおけるコミュニティそして自然
第2章 自然環境と福祉の結合に見る高齢者ケアの実際
2.「自然との関わりを通じたケア」はなぜ治癒力をもちうるのか 1.福祉領域における自然と人間の共存
第3章 コミュニティ・ガーデンを歩く
2.地域における自然環境と高齢福祉の実際 1.はじめに
第4章 ケアとコミュニティ・ガーデン
2.2つの病室の風景 3.コミュニティ・ガーデンへの問い 1.復興神戸にとっての自然、緑のある暮らし
第5章 自然と子どもの福祉2.園芸療法の考え方と新たな方向性 3.コミュニティと共にあるということの意味 -ノルウェー・ドイツの事例を中心に- 1.ノルウェーの子育て環境における自然の位置
第6章 自然とコミュニティとケア:ニューヨーク州の事例を中心に
2.ドイツの子育て環境における自然の位置 3.日本における「自然と子ども」を考える 1.アメリカ・ニューヨーク州におけるコミュニティ・ケアと「自然」
第7章 環境政策と社会保障政策の統合 -定常型社会(持続可能な福祉国家)のビジョン
2.ケース・スタディ1:Ithaca HOUR 3.ケース・スタディ2: Eden Alternative 1.基本的枠組み 2.「比較環境・福祉政策」の視点 3.社会保障政策と環境政策の統合 |