ILC-USAは高齢者の睡眠障害の予防・診断・治療のための臨床的実践のガイドラインを作成、推奨し、普及させることを使命とする「高齢者の睡眠障害全国連合」“National
Coalition for Sleep Disorders in Older People”(S-DOP)の創設を発表した。睡眠に関わる問題の発生は加齢とともに増加し、そうした問題が高齢者の健康と生活に重大な影響を与えることがある。不眠症や睡眠時無呼吸症候群、不穏下肢症候群などの解明においてはかなりの進歩があったものの、高齢者に対するそれらの診断や治療は十分行われていない。S-DOP連合は高齢者の睡眠関連問題に適切に対応するために研究と臨床的実践のギャップを埋めることによって、高齢者の診断や治療への取り組みを促すだろう。
ILCのS-DOP計画には数千人の医者、介護従事者、加齢と睡眠の専門家、学者、医学生、それに数百万人の患者を代表する、13の主要な高齢化、老年医学、睡眠に関する研究団体を招請している。同連合は2008年の早期までに睡眠に関するガイドライン作成をめざし、それを医学や公衆衛生の世界に広めるとしている。この連合の創設はILC-USAが現在進めているSleep,
Healthy Aging, and the Older Adult(睡眠、健康な加齢と高齢者)プロジェクトの中心となるものである。
参照
http://www.ilcusa.org/pages/projects/sleep-healthy-aging.php
欧州統計局(Eurostat)は報告書『就労から退職への女性・男性の推移』“Transition of women
and men from work to retirement”を刊行。その中で女性と男性が労働市場から退いて退職生活に 入る年齢はヨーロッパ内で大差があり、多くの場合は公的な退職年齢を大幅に下回ると述べている。
報告では、ほとんど全ての国において公的退職年齢は女性が60〜65歳、男性が62〜65歳で
ありながらも、欧州統計局のデータでは男性の半数は61歳未満、女性の半数が60歳未満で退職 することを示している。また、退職が近づくにつれて労働時間を短縮する人は女性も男性も
比較的少ないことを明らかにしている。
参照
http://epp.eurostat.ec.europa.eu/cache/ITY_OFFPUB/
KS-SF-07-097/EN/KS-SF-07-097-EN.PDF![]()
ILC-UKは新刊『地域社会の開放』“Unlocking the Community”を刊行、アクティブな高齢化と社会参加を促す、地域社会での自主的なグループ作りに対する高齢者の関心の高さを報告している。しかし、こうした関心の高さにもかかわらず、多くの地域社会はそれに対応することができず、高齢者を孤独感、退屈、孤立に追いやっているとしている。報告では地域レベルでの活動とグループを組み合わせた二つの成功例について紹介し、これらのモデルが地域のプライマリ・ケア・トラスト※や医療専門家の仕事とどのように結びついているかについて述べている。
本報告は、高齢者の生活改善を促す有効で持続性のある地域グループの創造を進めるため、個人、地方自治体、連邦政府、ボランティア団体、医療・介護従事者などに対する提案をまとめとしている。
※地域住民の医療サービスの確保に一義的な責任を持つ公営企業体的組織。病院、一般家庭医等と契約しサービスを購入できるほか、自らのスタッフによりサービスを提供することもできる。(「2004〜2005年 海外情勢報告」厚生労働省大臣官房国際課 編集・監修より)
参照
http://www.ilcuk.org.uk/record.jsp?type=publication&ID=17
中央統計局はアイルランドの65歳以上の人々の生活を検証する『アイルランドにおける高齢化』“Ageing in Ireland”を刊行した。同書によると2006年におけるアイルランドの高齢者人口は全体の11%であり、これはアイルランドがEU各国の中で最も低い高齢化率であること、EU平均の17%をはるかに下回ることを意味している。アイルランドはまた、高齢者雇用率14%でEU平均の7%をはるかに上回っている。高齢女性の雇用率も4%でEU平均3%をわずかに上回る。高齢の男性労働者の49%は農業、林業、漁業に従事していることも明らかにしている。
参照
http://www.cso.ie/newsevents/pr_ageinginireland2007.htm
財団法人介護労働安定センターは2006年秋に実施した介護職従事者と介護事業者に対する全国調査の結果をこのほど発表した。それによると介護職従事者の55%は「自分の仕事の内容に満足している」一方で、40%もの人が「仕事の内容のわりに賃金が低すぎる」と感じている。介護職従事者の1年間の離職率は20%に達している。介護事業運営上の問題点の調査では46%の事業者が「現在の介護報酬では十分な賃金が払えない」と回答し、その他に「書類作成が煩雑」(44%)、「経営が苦しく、労働条件や福祉環境の改善ができない」(34%)などの回答が目立っている。
参照
http://www.kaigo-center.or.jp/