ILC-Japan
国際長寿センター INTERNATIONAL LONGEVITY CENTER JAPAN
ホーム > 海外情報(Policy Reportトップ) > 2006 ILC Policy Report 10月号
Policy Report
Policy Reportトップへ
  トップニュース
■国際長寿センター米国(ILC-USA):米国の介護に関する総合レポートを刊行

ILC-USAは報告書「米国における介護」"Caregiving in America"を刊行。
有償、無償を含めた介護者の圧倒的な不足、要介護人口の増加という介護の危機に焦点をあて次のように分析している。

現場の介護者の給与や要望に善処するといった特別なプロジェクトの推進を紹介するほか、この分野の著名な機関や個人からの意見を強く求めている。

参照
http://www.ilcusa.org/prj/caregiving.htm

国際ニュース
■社会保障庁Social Security Administration(SSA): 65歳以上人口の収入に関するデータを発表

SSAは隔年報告「2004年高齢者の収入」を刊行。65歳以上の高齢者がソーシャル・セキュリティー、年金、資産、労働対価、公的扶助などから得た収入に関する広範囲のデータを掲載している。
ソーシャル・セキュリティーは高齢者夫婦の54%、高齢単身者の74%にとって全収入の半分以上に相当し、また、高齢者夫婦の11%、高齢単身者の29%にとっては唯一の収入源となっており、その役割はきわめて重要であると述べている。
参照
http://www.socialsecurity.gov/policy/index.html

■高齢化に関するホワイトハウス会議White House Conference on Aging(WHCoA):21世紀の高齢化の様相と、政府と国民が取り組むべき課題を強調

「高齢化の大激動:認識から行動へ」"The Booming Dynamics of Aging : From Awareness to Action"を刊行。
本書は、次の時代の高齢者はより健康で裕福で、より高い教育を受け、人種・民族的に多様で、より長寿となり、より長く就労するという点で従来の高齢者とは異なると述べている。ベビーブーマー世代のこの多様な特色は、課題としてよりむしろチャンスとしてとらえられるべきであるとしている。そのためには、国民は自分の長寿に備える責任があるという重要な役割があるとし、また政府は旧来の高齢化のプログラムやネットワークを再編成し、政策、プログラム、機構を変革して、サービスやネットワークのシステムをベビーブーマーの将来のニーズに合うよう21世紀向けに調整することが必要だとしている。
参照
http://www.whcoa.gov/about/about.asp#report

※高齢化に関するホワイトハウス会議については、「長寿社会グローバル・インフォメーションジャーナル」Vol.1の「情報を読む」でもご紹介(日本語)しています。
http://www.ilcjapan.org/foreign/gijpdf/0607_03.pdfPDF

国際ニュース
■国際アルツハイマー病協会Alzheimer’s Disease International(ADI):アジア太平洋地域における認知症問題を分析

アジア太平洋地域の15か国が加盟する国際アルツハイマー病協会(ADI)は、「アジア太平洋地域における認知症問題:拡大の兆し」"Dementia in the Asia Pacific Region: The Epidemic is here"を刊行。
この地域の人口はすでに世界の半数を超えており、認知症の人は現在の1370万から2050年には6,460万人に達すると予測している。こうした国々は都市化、大家族から核家族化への変化、独り暮らしの高齢者の増加など西欧諸国と同じ課題に直面している。さらに、各国とも、認知症の人やその家族介護者に質の高い医療・介護サービスを提供する医療システムが整備されておらず、認知症に対する理解も進んでいない。
本書は政府やNGO団体、その他の関係機関に対する、この病気の理解を促進する様々な提案を含み、認知症の介護と治療を改善するために政策立案者、医療関係者、研究者の連携を強化することなどを提案している。
参照
http://www.accesseconomics.com.au/publicationsreports/
showreport.php?id=99&searchfor=2006&searchby=year

■欧州委員会European Commission:高齢者雇用促進の取り組みを紹介

ECは「高齢化と雇用:就業機会を増やし高齢者雇用を維持する実践の検証」"Ageing and Employment - Identification of good practice to increase job opportunities and maintain older workers in employment"を刊行。
EUの数か国で行われた高齢者の雇用促進の取り組みを取り上げ、EU全体で、各国レベルで、企業や個人レベルで、実践できる活動を紹介している。 この研究の目的は、生活水準、仕事と生活のバランス、経済的な公正を維持しつつ、高齢者就労の拡大を図る戦略に焦点を当てることである。
参照
http://ec.europa.eu/employment_social/emplweb/news/
news_en.cfm?id=178

■日本:高齢化が雇用に及ぼす影響−企業の規模別意識調査など

内閣府は「高齢者の社会・経済参加の促進」について全国調査を行い「高齢社会白書 2006年版」にその結果を要約した。この調査は高齢化が雇用に及ぼす影響についての意見を集約し、企業の規模によって雇用に関する認識が大きく異なることを明らかにしている。 ・従業員100人以下の企業ではわずか31%が十分な労働力確保が困難になると予測しているのに対し、従業員5000人以上の大企業では57%が労働力確保を困難と考えている。 ・小企業ではわずか20%が高齢者の雇用を増やすことを計画しているのに対し、大企業では76%が高齢者の雇用を増やすことを計画している。 白書にはこうした意見の違いについて説明はないが日本の大企業には長期的な戦略プランがあることはよく知られていることである。
参照(日本語)
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2006/zenbun/18index.html

■米国 社会保障庁Social Security Administration(SSA):公的・民間年金の最新動向

"International Update"最新号を刊行。ジブラルタル、ギリシャ、アイルランド、チリ、コスタリカ、マレーシアにおける公的年金・民間年金制度の最近の展開について報告。
http://www.socialsecurity.gov/policy/docs/progdesc/intl_update/
2006-09/2006-09.html

■英国:雇用における年齢差別を禁止する法律が施行

雇用や研修における年齢による差別を禁止する法律が10月1日から施行された。今後は65歳未満での退職強制は違法となるが、雇い主は依然として65歳で強制的な退職をさせることができる。しかし雇用者は退職年齢を過ぎても就労を希望する権利を持ち、不公正な解雇については年齢の上限がない。
参照
http://www.efa.org.uk/

ILCトピックス:高齢化に関する研究
■老年医学教育−老年医学における新たなリーダーシップ育成へ

老年医学研究プログラム理事連合Association of Directors of Geriatric Academic Programs(ADGAP)は整骨療法専門校における老年医学プログラムに焦点を当てた「研修と実践最新情報」"Training and Practice Update"を刊行。整骨療法専門校における老年医学の学部や学科の数が増加する一方、多くの老年医学プログラムのリーダーたちが今後10年間に退職するので、老年医学研究におけるリーダーシップの育成が必要であると強調している。
参照
http://www.adgapstudy.uc.edu/Home.cfm

■健やかな加齢−医薬品の安全性確保について提言

米国ナショナルアカデミーの医学研究所 Institute of Medicine(IOM)は、「薬の安全性の将来:国民の健康の維持・促進に向けて」"The Future of Drug Safety: Promoting and Protecting the Health of the Public"を刊行。食品・医薬品局(FDA)の市場に出回っている医薬品の安全性を評価する能力に焦点を当て、医薬品の安全性管理のシステムについて次のことを提案している。

市場に出回る医薬品の作用について、消費者がプラス効果やマイナス効果も含め、すべての可能性を理解できるように監視システムを改善させることがこの報告の目的である。
参照
http://www.iom.edu/CMS/3793/26341/37329.aspx

NPOだより
■ボストン大学退職研究センターCenter for Retirement Research at Boston College

3冊の報告書を刊行。
「高齢労働者は配置転換の危機に直面しているか」"Do Older Workers Face Greater Risk of Displacement"では、高齢で働くことにとっての脅威の一つは労働需要の転換により、仕事自体がなくなるとして解雇を含む、「配置転換(displaced)」をさせられることである。このことにより、退職貯蓄プランは崩壊し、高齢労働者の退職時期が早まる可能性につながるとしている。
参照
http://www.bc.edu/centers/crr/ib_53.shtml

「リバース・モーゲージはベビーブーマーを救えるか」"Will Reverse Mortgages Rescue the Baby Boomers? "では、十分な収入のないベビーブーマーが退職するにつれて、「リバース・モーゲージ」が普及してゆくと予測。しかし利息の変動を考慮し、そのような収入に過剰依存しないよう注意を促している。
参照
http://www.bc.edu/centers/crr/ib_54.shtml

※1:リバース・モーゲージとは
不動産(=持ち家)を担保として、毎月一定額の融資を受け、契約期間終了時に担保不動産を処分して、融資金を一括返済するという制度。

「投資収益:確定給付型年金と401(k)プランの比較」"Investment Returns: Defined Benefit vs. 401(k) Plans"では、1988年から2004年までの期間で投資収益を比較し、確定給付型年金の方が401(k)プランより1パーセント多く収益があったと分析している。
参照
http://www.bc.edu/centers/crr/ib_52.shtml

■センチュリー財団The Century Foundation:ソーシャル・セキュリティ財源不足解消への対応策を紹介

「ソーシャル・セキュリティの長期的財源不足への対応」"Meeting Social Security Long-Range Shortfall"を刊行し、ソーシャル・セキュリティの予測される財政課題の解決するべく、長期にわたり社会保障庁の長官をつとめたRobert M. Ball 氏による総合プランを紹介している。1)すべての収入の90%を課税対象とする、2)遺産税(相続税)をソーシャル・セキュリティへ入れこむ、3)株式投資で収益をあげる、など3つの柱からなるこの総合的な対策により75年計画で財源不足を解消することができる、と述べている。
参照
http://www.tcf.org/list.asp?type=PB&pubid=531

■コモンウェルス財団Commonwealth Fund:メディケア・パートDのプラン検証−幅広い視野での選択をよびかける

報告書「4つの州のメディケアパートDプランの評価」"Assessing Medicare Prescription Drug Plans in Four States"で、カリフォルニア、フロリダ、ニューヨーク、テキサスの4州におけるメディケア・パートDプランを検証。低コストのプランでは特殊な医薬品は入手しにくい傾向があると指摘し、広い視野に立って、これらのプランが病弱者や障害のある受給者のニーズに適合するかを確認するよう注意を促している。
参照
http://www.cmwf.org/topics/topics.htm?attrib_id=12013

■全米高齢化地域機関連合National Association of Area Agencies on Aging (N4A):地域社会の高齢化対応を評価

「米国社会の成熟度−高齢化に向けて地域社会を軌道に乗せる」"The Maturing of America: Getting Communities on Track for an Aging Population"を刊行。地域社会が高齢者やその介護者のニーズに対応するプログラムや政策、サービスを準備できているかを評価し、高齢者の知恵や経験が地域社会で有効に活用されているかを確認している。多くの地域は高齢者のニーズに対応するプログラムを備え、ごくわずかではあるが「高齢者に優しい」地域社会作りの総合プランを実施している地域もあった。医療、栄養、運動、交通、住宅、税金と財政問題など、多岐の分野について提案。

■ピュー研究センターPew Research Center:退職後の仕事には期待と現実のギャップあり

「退職後の仕事:期待と現実のギャップ」"Working After Retirement: The Gap Between Expectations and Reality"を刊行。 現在仕事をしている人の77%は退職後も働くことを希望しているのに対し、退職者で有償の仕事についたことがある人はわずか27%であった。また、現在仕事をしている人は61歳での退職を希望しているが、実際の退職年齢は57.8歳となっている。 こうした調査結果は、退職が一般の人々の姿勢、期待、経験が大きく変化する人生の転換点であることを示していると述べている。
参照
http://pewresearch.org/social/pack.php?PackID=20

■都市研究所Urban Institute:高齢者の就労意欲向上に向け、課税の見直しを

「高齢労働への潜在的な課税」"The Implicit Tax on Work at Older Ages"を刊行し、55歳以上の人を就労に向かわせる経済的誘因について、ソーシャル・セキュリティー、メディケア、福利厚生、税制などの影響を次のように分析した。

参照
http://www.urban.org/publications/1001021.html

 
Policy Reportトップへ
 
ホーム

ILC-Japanとは
概要
企画運営委員
賛助会員
ILC連合体
ILC-Japanの事業
研究
シンポジウム・セミナー
Activities
Activities一覧
バックナンバー一覧

海外情報
ILC Policy Report
長寿社会グローバル・ インフォメーションジャーナル
From Japan Now
日本語英語
国際リンク集

アクセスマップ
お問合せ

サイトポリシー
サイトマップ
 
Copyright © International Longevity Center Japan All rights reserved.