ILC−USAは「アメリカにおける高齢者差別:Ageism in America」と題する高齢者差別に関する報告書を刊行。この報告では職場での差別、高齢者虐待、医療における差別、高齢者に対する非常時対策の欠如などを含む社会的・文化的差別について調査・分析し、高齢者に関する固定観念はしばしば幼年期から始まり、メディアや経済活動を通じて助長されるとしている。また、ハリケーン「カトリーナ」の犠牲者の6割が61歳以上だったことなども報告し、基本的人権(human
and civil rights) に関わる問題として、アメリカの高齢化における文化の変革の重要性を強調している。
「更なる調査の必要性と行動への課題」と題する結論では、本報告が年齢による雇用差別撤廃法(Age Discrimination in Employment
Act: ADEA)や介護施設に関する法的規制の強化に関係することから、本報告が将来の司法と立法の知的基盤となることを希望している。更に高齢者差別に対する法的保護が、性別・人種別差別の排除を盛り込んだ「公民権法」に反映されるよう、政府・州・地方の法律関係者に提案している。
参照
http://www.ilcusa.org/media/default.htm
人口統計局は「アメリカの65歳以上−2005年」の報告書の中で、高齢化の実態について概括。次の5分野、1)高齢者の人口統計、2)長寿と健康、3)経済的特長、4)地理的分布、5)社会的およびその他の特長、について詳細な検討を行った。
報告では、1)60歳以上の人口が2030年までには現在の2倍に達すること、2)アメリカの高齢者の健康改善、3)高齢者の財政状況の向上、4)高齢人口構成の多様化、5)将来の家族のサポートに関わる高齢離婚増加、などに焦点を当てており、高齢化する社会の問題解決に向け取り組むべきことはまだ多数ある、と述べている。
参照
http://www.census.gov/Press-Release/www/releases/archives/aging_population/006544.html
本報告は、様々な統計から55歳以上の女性労働者の役割が重要となってきており、その重要性が更に増してゆくことを示している。(例:2004年、55歳以上の女性3490万人のうち、就業者は1070万人(30.5%)。1999年は25.6%。)
55歳以上の女性の職業トップ5は次の通り。1)会社役員秘書(72万人)、2)小・中学校教師(37万人)、3)看護師(35万人)、4)経理・会計・監査事務職(34万人)、5)介護・ホームヘルパーなど(25万人)。
参照
http://www.dol.gov/wb/factsheets/Qf-olderworkers55.htm
NIAは「あまりに遠い−遠距離介護者のための20の質問」を刊行し、遠距離介護に固有の問題に焦点を当て、遠隔地の介護をもっと行き届いたものにするためのアイディアと情報源を提供。遠距離介護者が共通して持つ20の質問−例えば「自分は遠距離から何ができるか」「家族は誰が何をするかをどのように決めることができるのか」などの問題をとりあげ、それぞれに必要な情報とアドバイスを与え、更なる情報源を紹介している。
参照
http://www.nia.nih.gov/HealthInformation/Publications/
LongDistanceCaregiving
心臓疾患財団 The Heart and Stroke Foundation は、カナダ人の健康についての報告書、「60歳は新たな70歳?」‘Is 60 the New 70?’を刊行。ベビーブーム世代の肥満率は過去10年間に60%増加し、52%の人が座りきりの生活をしているが、80%の人は前の世代より長生きすると考えている。健康の増進と慢性病の予防を推進するために、国による新たな政策を早急に立案するように勧告。
参照
http://ww2.heartandstroke.ca/Page.asp?PageID=33&ArticleID=
4639&Src=news&From=SubCategory
ヨーロッパ社会保障政策・研究センターは、国連欧州経済委員会 UN Economic Commission for Europe(UNECE)および関連のプロジェクトチームと連携して新たなホームページを創設。UNECE地域における「国連マドリッド高齢化行動計画のための地域実施対策」Regional
Implementation Strategy (RIS) for the Madrid International Plan of Action on
Ageingのフォローアップを目指す。UNECE諸国の高齢関連活動情報や資料のほか、高齢問題を経済社会政策の主流とするために有用な対策を提供している。
参照
http://www.monitoringris.org/skel.php?id=58
ECは、「高齢化の公費に対する影響―EU25ヶ国における、2004〜2050年の年金、ヘルスケア、介護、教育、失業の推移予測」“The
impact of ageing on public expenditure: projections for the EU25 Member States
on pensions, health care, long-term care, education and unemployment transfers
(2004-2050)” を刊行。EU政府は急増する高齢者関連支出に備えて更なる努力が必要である点を強調。経済成長率では、2004〜2010年は2.4%だが、2011〜2030年は1.9%に低下すると予測される一方で、高齢関連支出は4%近く増加する可能性を指摘。加盟国の中にはすでに有効な対策を実施している国もあるが、今後の継続には困難が伴う。公的支出への影響が深刻となる前の今後数年が、改正を推進する好機だと指摘。
参照
http://europa.eu.int/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/06/
150&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
※本報告については、「長寿社会グローバル・インフォメーションジャーナル」Vol.1の「国際ニュースから」でもご紹介(日本語)しています。
参照
http://www.ilcjapan.org/foreign/gijpdf/0607_04.pdf![]()
報告書「長く生き、長く働く」“Live Longer, Work Longer”を刊行。世界の多くの国が高齢化を迎えていることを考慮すると、雇用政策、社会政策や働く高齢者の受け入れ方など、多くのことを改善しなければならないと述べている。高齢で働くことをもっと魅力あるものにし、高齢者の賃金や雇用保障などに関する立場を使用者と雇用者双方が変えなければならない、としている。
参照
http://www.oecd.org/document/42/0,2340,en_2649_34747_36104426
_1_1_1_1,00.html
「国際最新情報」“International Update”の最新版を刊行。ブルガリア、ハンガリー、アイルランド、英国、オーストラリア、シンガポールにおける最近の公的年金・私的年金の展開について報告。
参照
http://www.socialsecurity.gov/policy/docs/progdesc/intl_update/
2006-02/2006-02.html
ジャーナル「Circulation」の2月14日号では、Framingham Heart研究のデータから心臓病と寿命の因果関係を説明。50歳で心臓病のリスク要因がない人は、2つ以上の危険因子がない人より、長生きし、また心臓病の発症の危険性が低い、と報告。
参照
http://circ.ahajournals.org/cgi/content/abstract/113/6/791
アルツハイマー病協会Alzheimer’s Associationの ジャーナル「Alzheimer’s and Dementia」のホームページでは、高血圧、体重超過、高コレステロール、喫煙、糖尿病といった心臓病のリスク要因を制御することは、脳の健康維持に重要である、と報告。
脳の健康維持には、体を使った運動が重要な役割を担うことなどが述べられている。
参照
http://www.alz.org/Media/newsreleases/2006/022106.asp
AARPは報告書「アメリカの高齢化のイメージ-2004年」において、高齢者に対する誤解や懸念は、依然として高齢化や高齢者に対するアメリカ人の認識に影響を与える地位にいる人々に難題を投げかけている、と報告。高齢化についての理解は10年前から変化はなく、誤解が依然としてある。犯罪の懸念や世代間のいさかいが減った点に光明がみられる。
参照
http://www.aarp.org/research/reference/publicopinions/
aresearch-import-926.html
報告書「全米の5分の1-アメリカの初期からの郊外」を刊行。昔からのある郊外では、都心部や新興の郊外に比べて高齢化の進展が早く、若年層の増加も遅いことを報告。本報告では、こうした初期の郊外が直面する問題に焦点をあてた政策課題をとりあげ、論じている。人口の高齢化によって、高齢者が同じ場所で年をとることができるような住宅の提供から、一世帯住宅の新しいコミュニティの形成、サービスの豊富な高齢者住宅の建設などが必要だと述べられている。また、こうした多様なニーズに対応するには、資金調達の改革も必要としている。
参照
http://www.brookings.edu/comm/events/20060215suburbs.htm
報告書「より長く働くことによって人は、より健康に、より幸せになるのか?」を刊行。 より高齢で働くことによって健康が向上するが、身体的な健康の向上は仕事の種類に関係ない一方、心理的な健康の向上は、仕事の種類が影響している、と分析。魅力の少ない仕事は、心理的健康を降下させている。
高齢者のグループ層によっては、仕事の機会が限られる層があるかもしれないと分析している。
参照
http://www.bc.edu/centers/crr/
2冊の報告書を刊行。
「民間の介護保険−低・中所得高齢者に適したオプションとは?」では、民間の介護保険と、介護保険パートナーシッププログラム(LTC Partnership Program)の調査を報告。
民間の介護保険は成長しつづけており、将来、介護において財政的役割が一層上昇する。しかし、同プログラムのオプションは、すでに介護を必要とする人には有効ではなく、低・中所得高齢者の大部分には手が届かないため、ナーシングホームに長く滞在するには、依然として主要な財源はメディケイドである、と述べている。
参照
http://www.kff.org/uninsured/upload/7459.pdf
「メディケア処方薬費の適用に対する二重資格者の推移-実施期間中の政府の動き」では、メディケア処方薬費給付に対する、メディケイドとメディケア両方の資格をもつ低所得高齢者および障害者の推移に関して政府が(導入)初期に経験したことを評価している。
参照
http://www.kff.org/medicare/index.cfm