ハリケーン「カトリーナ」の被害にあった高齢者は、アラバマ、ルイジアナ、ミシシッピー州で100万人を超えるといわれ、長期にわたってこの緊急事態への対応が求められる。ILC-USAは、被災した高齢者を援助するために、緊急救助隊員、家族、介護者に次のような勧告を行った。
・物質面のニーズへの対応 − 高齢者には身体的衰弱が考えられるため、家屋の損壊調査、家具や所持品の修復、安全な環境への移住等の支援が必要である。 ・災害により寸断されている日常の医療・服薬などのサポート−災害による心身のストレスから常用薬の服用を忘れないよう特別な配慮が必要である。
・家族や友人との連絡の援助 − 多くの場合、家族・友人は高齢者にとって必要な手助けをすることができるものである。社会的ネットワークの再開は、災害からの復興にとって重要なステップである。
・安心感を与える − 怒り、鬱、混乱など災害による様々な感情的精神的影響への対応が重要である。
参照
http://www.ilcusa.org/_lib/pdf/Hurricane%20Katrina.doc
9月の「健康・長寿月間」において、高齢者が自立して活動的な生活ができることを目指し、9月20日を「愛する人を健康診断に連れて行く日(‘Take a Loved One for a Checkup Day’)」とし、家族・友人らへ協力を呼びかけた。
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http://www.aoa.gov/press/news/news.asp
GAOは、次の報告書を刊行。
1)「メディケア契約改革:CMS(メディケア・メディケイドサービスセンター)の計画の不平等と、財政予測への疑念」
2)「医師によるサービス:“コンシェルジュ・ケア”(特別高級専門医療)の特徴およびメディケアへの配慮」
3)「社会保障管理:800の現行サービス向上への努力に加えて必要とされる計画」
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http://www.gao.gov/
CMSは、メディケアによる処方薬への保険適用(Medicare Part D)の開始(来年1月1日)によって、メディケア処方薬保険の平均保険料は32.20米ドルと、従来予測されていたより月あたり5米ドル下まわるという概算を報告。メディケア受給者の約1/3は、メディケア処方薬保険の掛け金(Premium) について特別補助の受給資格があり、またこのうちの多くの人たちは、控除部分 (Deductibles:処方薬保障が適用されない部分)がなくなり、自己負担部分 (Co-payment)も少なくなるだろうなどと概算。
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http://www.cms.hhs.gov/media/press/release.asp?Counter=1530
報告書「中小・大企業における従業員給付金の費用」を刊行。健康保険、年金プラン等の費用分析の結果、給付金額は企業の規模により格差があることを報告。
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http://www.sba.gov/advo/research/rs262tot.pdf
国際長寿センター/ILC-Japanによると、厚生労働省はアルツハイマー病など、認知症の高齢者を各地域で支えることを目指し、全国的な10年キャンペーンに着手した。
急速な高齢化に伴い、日本の認知症高齢者の数がごく近い将来急速に増えると予想されている。こうした人々への適切な介護のために、家族だけでなく地域が介護にかかわるべきだという認識が広まっている。
キャンペーンの目的は、日本のすべての町が認知症高齢者を支えることである。それによって、高齢者ができるだけ住み慣れた地域で安全で快適な尊厳ある暮らしができるようにすることを目指している。キャンペーンの初年度(2005年)には、認知症高齢者の状態や、家族や地域の責任、そのほか関連事項への理解を深めるための研修を積極的に行う。高齢問題の有識者らが発起人となり、このキャンペーンを推進するために「認知症になっても安心して暮らせる町づくり100人会議」を立ち上げた。
本会議の会員は、発起人のほか、各界有識者、地域生活関連企業・団体、保健・医療・福祉団体などで、市区町村の協力のもと、活動する。ILC-Japanは他の団体と共同で、同会議の事務局をつとめている。
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http://www.ninchisho100.net/ 100人会議のホームページ(日本語)
http://www.ilcjapan.org/ ILC-Japanホームページ
Jean Hailes 財団(オーストラリアを基盤に女性の健康改善のための研究・プログラムを展開するNPO)は、多くのオーストラリア人が退職後の資金準備には熱心だが、老後の健康や社会的な適応についての準備を軽視しているという調査結果を発表。老後の社会的関係の維持や病気 予防などに関心を持つ人は、資金準備をする人の半分。定年に向け、健康や社会的な面の計画も必要だと示唆。
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http://www.jeanhailes.org.au/media/mr_2005_aug24.htm
ENEPRIは、「私たちは、より健康な状態で長く生きることができるのか?」という調査をし、人口の高齢化といった新たな状況の影響と、医療費、寿命の延び、健康の改善などの決定要因について報告。長寿により高齢化関連の支出は増えるようになる。その一方で、健康の改善により、正反対の効果が生まれ、それらが一体となると、医療費が減り、年金支出が増加するようになる。しかし財政における相乗効果は小さく、EU各国における財政の状況に変化はない。急速に寿命が延びる中、健康が改善されても、現行の財政・社会保障制度は維持できないと予測。
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http://www.enepri.org/Publications/RR10.pdf
「愛と向き合う:タイにおける高齢者とHIV/AIDS」と題する、HIV/AIDSに感染した高齢者が直面する問題や、彼らが家族に果している役割、彼らに役立つサービスや支援の欠如に焦点をあてた報告を発表。タイではHIV/AIDSに感染した高齢者が概算で約5万人(不名誉などの理由で非公表のケースもあり、数の特定は困難)、24万人以上の高齢者が、成人した子どもをAIDSによって亡くしていると報告。病気についての知識不足や、所得保障の不備、介護負担、家族や地域との関わりに制限を受けるなど、HIV/AIDSに感染した高齢者の不安に焦点をあて、彼らが地域でどのように認識されているかに注目。さらに報告書は、人口の高齢化を対象にした地域計画が少ないことを指摘し、HIV/AIDSに感染した高齢者の生活を改善する活動計画案の基盤の確立を強く求めている。
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http://www.helpage.org/publications/PapersEtc/PapersEtc.html
ニュージーランド人権委員会はニュージーランドにおける高齢労働者を高く評価した出版物を発行。多岐にわたる分野で、雇用主、従業員、自営業者として働いている70〜90代の高齢者13人を取り上げ、年齢などの固定観念を覆し、高齢者が地域で重要な役割を担うことなどを目指している、と報告。
米国を拠点とする研究所RANDコーポレーションは、「出生率の低下と人口の高齢化―原因、結果、政策の選択肢」と題する研究論文を発表。政策が、EU諸国の社会的連携や、社会人口統計学的結果といかに相互に関わっているかについて次の5点を報告。
1)移民を増やすことによっても、高齢化やその影響を防止することはできない。
2)適正な状況下では、国の政策によって少子化動向を遅らせることができる。
3)一つの政策の導入で必ずしも少子化傾向を抑制することはできない。
4)ある国で有効な政策が他の国でも有効であるとは限らない。
5)人口政策の成果はすぐには表れないものであり、政治的魅力に乏しい。
チェコ共和国、スイス、英国、カナダ、エクアドルの公的および民間の年金制度の展開についての最新情報を発表。
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http://www.ssa.gov/policy/docs/progdesc/intl_update/2005-08/2005-08.html
世界銀行は、「中東および北アフリカにおける年金―変革の時―」を発行。これは13ヶ国、30以上の年金制度を、地域を越えて検証した最初の報告。報告によるとこれらの諸国の年金制度の改正が遅れている。これは、1)年金危機が影響するのは高齢化に対してだけであり、2)これらの国の労働力はまだ若く拡大を続けている、という2つの誤った認識が理由の一部であり、これらを一掃する必要があると指摘。政府は、年金危機を単なる人口上の問題としてではなく、年金が高すぎるなどの構造的問題として認識し、年金制度を改正し、継続的対策を実施するべきと報告。
New England Journal of Medicine 8月18日号の記事によると、黒人高齢者は、白人高齢者に比べ、延命のために手術を受けることが少ない。心臓バイパス手術など9種類の手術を受けた患者を対象とした調査で、1992年に全9種でこの結果が表れたが、2001年にはいくつかの項目でこの比率の格差が拡大。治療における人種差別を解消するための対策が急がれると指摘。
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http://www.rwjf.org/newsroom/newsreleasesdetail.jsp?id=10363
American Journal of Public Health 2005年9月号の研究によると、ベビーブーム世代の肥満率が著しく高い。ベビーブーマーの35〜44歳時の肥満率は28〜32%だが、その前の世代では、この年齢での肥満率は14〜18%。さらに、ベビーブーマーは前世代よりも早期に肥満になり、肥満が及ぼす健康への影響をかかえながら高齢期を迎えることになる、と報告。本誌の中では、肥満と関節炎に関しての報告もあり、上記世代間における関節炎の有病率には違いがないものの、肥満の人が一般の人よりも関節炎を発症しやすいと懸念している。
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http://www.arthritis.org/resources/news/obesity_arthritis_bb.asp
ジョージタウン大学高齢社会センターは、「介護と就業―両立することができるか―?」を発行。25〜64歳の家族介護経験者で、就業者、無職者の各々について調査。年齢に関わらず約1/3の介護者が仕事をもち、そのうち58%は就業者であり、80%はフルタイムで従事していると報告。仕事をもちながら介護をしている家族の問題について論じている。
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http://www.aging-society.org/
「労働年齢層にある介護者の役割、健康への配慮、支援の必要性についての一考察」と題する小冊子を発行。1600万人の家族介護者に対する調査で、1)仕事を持っていない人のほうが多数で、2)持っている場合は欠勤率が高く、3)健康保険が適用されていない人が多いと報告。したがって、家族介護者の多くは経済的に困窮し、必要な支援を得る事が困難となっている。本冊子は、介護者の負担を軽減する対策として、1)メディケイドの適用、2)メディケア受給者の介護家族が通常の有資格年齢に達する以前にメディケアに参加すること(Medicare Buy-In)の認可、3)家族介護者の医療費の支払いを援助するための税の優遇措置などを提案。
「メディケアの処方薬費給付についての見解」を刊行。高齢者の中で、この新たな給付について理解しているのは37%で、4月の29%を上回ったが、60%は全く理解していない。また、受給申請をする意思がある高齢者は22%、と4月の9%からは増加したが、33%は申請の意思がなく、40%は決定するだけの情報を得ていないとしている。
さらに、「メディケイド1915 家庭・地域を拠点とするサービス(Home and Community-Based Service:HCBS)プログラム:最新データ」と題する報告書も発行。HCBSのうちメディケイド支出の割合は、1992年には15%であったが、2002年には31%に上昇。各州はメディケイドの総支出上昇に歯止めをかける対策を継続的に行うことに重点をおき、それがMedicaid HCBSのサービス拡大や新たな政策に影響する、と報告。
参照
http://www.kff.org/medicaid/7345.cfm
市町村が人口高齢化のニーズに適応し、高齢者の体験や能力を活用することを支援できるように、「米国の成熟化―地域を高齢化対策路線へ―」という事業を助成。本事業は全米高齢化地域機関連合(National Association of Area Agencies on Aging)が中心となり、国際町郡管理連合(International City/Country Management Association)や全米郡連合(National Association of Counties)などと共同で展開。地域 (市町村及び郡など)の高齢化政策の評価を行ったり、高齢者サービスを充実させるための有効な手立てを明らかにするには、様々な調査研究が必要だと報告。
参照
http://www.n4a.org/pressrelease53.cfm
監修:大迫政子(ILC-USAプロジェクト諮問委員)