


ILCグローバル・アライアンスはこの度、世界的な人口高齢化の状況報告と、それを脅かす様々な課題に対する行動への呼びかけをまとめた“Global Aging Report: Threats to Longevity(グローバル・エイジング・レポート:長寿社会への脅威)”を刊行しました。
同書の中心となるのは、ILCグローバル・アライアンス加盟国がそれぞれに人口高齢化の概要、政策的課題とその解決に向けた提案や取り組みをまとめたレポートです。各国の比較から共通課題や固有課題を読み取ることができます。
このなかでILC日本は、日本の高齢化状況の概観に次いで医療、介護、年金、雇用と退職、高齢女性の状況、高齢者虐待防止法など高齢者を支える制度やシステムを紹介し、さらに地域に根ざした政策への転換の必要性について述べています。加えて「労働人口減少の中で経済成長は可能か」、「75歳以上の高齢者が20%以上に達する状況で社会保障の維持は可能か」、「日本はバランスのとれた人口構成を達成できるのか」の3点を問題提起し、それらを解決するための検討課題を提案しています。
なお、本書の冒頭ではILC米国理事長であり、高齢化問題についての世界的な権威であるロバート・バトラー博士が各国の報告を総括したうえで、“A Call to
Action(行動のための呼びかけ)”を提示しています。
博士は世界の高齢化の平均寿命の国際比較データなどを基に概括したうえで、長寿の妨げとなる先進国および開発途上国それぞれに特徴的な疾病を分析するだけでなく、我々が暮らす地球の温暖化や世界の食料供給の危機的な状況などについても言及し、長寿を脅かす多くの課題や認識の欠如に対して警告を発しています。
また「健康が富を生む(“Health
Creates Wealth”)」、「長寿社会の経済生活(“Financing Logevity”)、「人権」、「格差」などのテーマについても積極的に持論を展開し、最後には「高齢者のための人権宣言」、「習熟した医療・介護労働者確保のための教育」など、20項目の提案を盛り込んだ「私たちにできること、行動に向けた検討課題(“What
Can We Do? An Agenda for Action”)」を提言しています。
*2009年秋、日本語要約版刊行予定
